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金融取引に係る移転価格対応(上)~アンケート調査結果の分析~

外国法共同事業ジョーンズ・デイ法律事務所 弁護士・カリフォルニア州弁護士 大沢 拓

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本稿は、国際税務研究会が近時に会員企業向けに実施した『移転価格税制「親子間金融取引への実務対応」』(以下「本アンケート」)調査の目的と要領を説明し、また、調査結果を分析するものである。

1.本アンケートの目的

(1)金融取引¹に係る移転価格事務運営要領の改正

2022年6月、国税庁は移転価格事務運営要領(以下「事務運営指針」)及び「別冊 移転価格税制の適用に当たっての参考事例集」の改正(以下「本改正」)を発表した。本改正は、OECDの移転価格ガイドライン第10章(金融取引に係る移転価格の側面)の追加を事務運営指針に反映するものであり、2022年7月1日以後に開始する事業年度分の法人税から適用された。

本改正の主要な内容は以下のとおりである。

第一に、国外関連者との金融取引に係る独立企業間価格(以下「ALP」)の検討において、信用格付等を活用して比較対象取引を見出し得ることが明らかにされた。具体的には、国外関連取引における借手(主に国外関連者)が外部信用格付機関の信用格付を得ていない場合であっても、公開の財務ツール等から当該借手と同様の信用力を有する企業に付されるであろう信用格付を算定できる場合に...