【またまた帰ってきた】新任社員のための国際税務の仕組みとポイント27
公認会計士・税理士 佐和 周
Ⅰ.グローバル・ミニマム課税の基礎知識
1.グローバル・ミニマム課税と日本の税制改正
グローバル・ミニマム課税とは、「多国籍企業グループが世界のどこで利益を稼得しても、最低15%の法人税を課税する」という制度であり、過去の連載( 第22回 )ではその大枠を確認しました。タイミングとしては2021年10月、OECD/G20の「BEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework)」において、グローバル・ミニマム課税(Pillar2)に関する国際合意が行われた少し後だったと思います。
そこから5年近くが経ちましたが、その間、日本では、グローバル・ミニマム課税の基本的なルールであるGloBE(Global Anti-Base Erosion)ルールが、順次国内法に反映されています。具体的には、2023年度税制改正において、IIR(Income Inclusion Rule:所得合算ルール)に係る法制化として、「各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税」が創設され、2025年度税制改正において、UTPR(Undertaxed Profits Rule:軽課税所得ルール)及びQDMTT(Qualified Domestic Minimum Top-up Tax:国内ミニマム課税)に係る法制化として、それぞれ「各対象会計年度の国際最低課税残余額に対する法人税」及び「各対象会計年度の国内最低課...




