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法人税 法人税重要事例検討:売上及びその他の収益編―3(収益計上の時期)

 税理士 古川 浩二

( 104頁)

先月に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今回も、売上その他の収益に関する事例を取り上げます。

Q1 物の引渡しを要しない設計請負契約の売上計上時期は常に設計を完了した時か

当社は、設計業を営む12月決算法人です。

平成30年12月期の確定申告に際し期末近くの作業内容を確認したところ、甲社及び乙社との請負契約に係る作業日報には次のように記されていました。

イ 甲社から受注した設計図面は、平成30年12月22日に完了しました。ただし、この契約では、甲社に納品して検査を受け、その検査が終了してはじめて設計料の請求ができることとされており、その検査が終了した...