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法人税 法人税重要事例検討:売上及びその他の収益編―10(収益計上の時期)

 税理士 古川 浩二

( 96頁)

先月に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今回も、売上その他の収益に関する事例を取り上げます。

Q1 プラント設備の輸出取引における機器類の販売に係る契約内容の解決とその収益計上時期の判定方法

当社(以下「A社」といいます。)は輸送用機械器具製造業を営む3月決算法人です。

当社は、平成27年6月3日に、総合商社であるB社と、プラント契約(100億円)を締結しました。この契約は、P国公団に、クラッチ等の連続運転で製造するプラント一式の供給並びに据付けを指導するというものです。

その契約内容は次のとおりです。

① 売主はB社、買主はP国公団で、A社はサブコン...