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税金裁判の動向【今月のポイント】第218回 国際的企業再編に伴う支払利息の損金算入への法人税法132条の適用

立命館大学法学部 教授 望月 爾

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法人税法132条1項に基づき、国際的企業再編に伴う海外のグループ法人への支払利息の損金算入が否認された事案(ユニバーサルミュージック事件)の控訴審判決が下されました。本件は第一審(本誌2019年10月号参照)において、同項の不当性要件をめぐり、納税者に有利な緩やかな判断の枠組みが示されたことから、控訴審の判断が注目されていました。今回はその控訴審判決について紹介したいと思います。

事実の概要

X社(原告・被控訴人)は、音楽事業を目的とする日本法人(合同会社)で、国際的な企業グループを形成するフランス法人V社の間接的な完全子会社であって、法人税法(以下「法」と略称します。)2条10号の同族会社に該当...