税理士　椿 隆

A社は、工業用精密機械の製造業を営んでいますが、最近の景況悪化と過去の設備投資による借入金の返済により、資金繰りがひっ迫してきました。　しかし、これ以上、金融機関から借入れを行うことが困難なため、A社社長の親戚が経営し、取引先でもあるB社に依頼し、当面の借入金の返済に要する2千万円を通常の対価に上乗せしてB社に支払ってもらうことにしました。ところが、今般、Ｂ社の税務調査において、この通常の金額を超える部分の2千万円はA社への寄附金であると指摘され、Ｂ社は税務署の指摘にしたがって、法人税について修正申告に応じました。B社の法人税調査において、Ａ社が受領した金額のうち寄附金に相当する部分については...