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法人税 法人税重要事例検討:役員退職金―2

 税理士 古川 浩二

( 107頁)

先月に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月も役員退職金に関する事例を取り上げます。

Q1 業務上の事故により死亡した代表取締役の退職金、弔慰金及び葬儀費用負担金の損金性

当社(以下「A社」といいます。)は不動産賃貸及び管理業を営む11月決算法人です。

令和2年9月10日に、創業者であり代表取締役であった甲が、当社所有ビルの屋上において水漏れの点検作業中に、誤って転落し死亡したことにより退職しました。

当社では、当社が保険契約者で代表取締役甲を被保険者とする生命保険契約に加入していたため、甲の死亡に伴って、死亡保険金1億円、災害保険金5,000万円及...