※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです
相続前にチェックしておきたい 近隣とのトラブルの法務と対応 第4回 土地が接する道路に関する問題(前編)
弁護士 松浦 絢子
( 76頁)
相続する不動産が経済的価値を持つためには、土地の前面道路(敷地に接する道路)の状況が非常に重要です。俗に「道路付け」などとも呼ばれますが、土地に出入りするために十分な通路が確保できなければ、土地を利用することが困難となるためです。
道路に関してとくに注意したいのは、土地に建物を建てて住む場合です。この場合には、建築工事の前に建築基準法に基づき建築確認申請をする必要があります。そして、建築確認を受けるためには、原則として建物の建設を予定している土地の前面道路が建築基準法上の「道路」に2メートル以上接している必要があります。
建築基準法が施行された昭和25年11月23日より前から建物が建っている土地は...