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事例から学ぶ 失敗しないための原価計算の基本 第3回 費目別計算②
公認会計士・税理士 久保 直生
公認会計士・税理士 髙木 伸浩
公認会計士 鈴木 伽奈子
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前回 は、原価を形態別に①材料費、②労務費、③経費の3つに分類し、そのうち材料費についてお伝えしましたが、今回は労務費と経費についてお話しします。
原価計算の目的は、以下の5つと言われています。
① 財務諸表作成のため、② 販売価格決定のため、③ 原価管理のため
④ 予算作成・管理のため、⑤ 経営の意思決定のため
原価計算の結果を販売価格にタイムリーに反映させるためには、最低限、毎月原価計算を行い、製造原価を計算しなければなりません。材料費でも、材料を輸入して支払いをドルで行うような場合、例えば、今年4月の円安により大幅な材料費の高騰に対応するためには、タイムリーに原価計算を行う必要があります。労務費、...