税理士　熊王 征秀

今回は、令和4年度の消費税改正のうち、「公売特例」と国外事業者の登録に関する改正を確認します。

Q1　公売等の特例（1）

不動産業を営む当社では、中古の土地建物を購入し、リフォームして転売しています。取得する不動産には、公売等により落札した物件がありますが、買受人である当社は譲渡人である滞納者からインボイスの交付を受けない限り、仕入税額控除は認められないこととなりますか。

　A1　

公売等による財産の売却については、原則として譲渡人である滞納者がインボイスを交付し、買受人がそのインボイスを保存する必要がありますが、「媒介者交付特例」を適用して、公売等の執行機関が滞納者に代わってインボイスを交付し、買受人が...