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賃貸不動産オーナーのための トラブル解決対応 第7回 賃貸借契約締結時のトラブル―1
弁護士 松浦 絢子
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前回 までは、賃貸経営において居住中に起こりがちなトラブルを中心に解説しました。今回から、入居する時点、すなわち賃貸借契約を締結する時点において発生するトラブルについて数回に分けて解説します。
賃貸借契約締結の時点によく問題となるのが、入居者に対する説明義務です。説明義務に関しては、賃貸借の仲介業務を担う仲介業者が宅地建物取引業法上の重要事項説明義務を負います。通常、仲介業者が重要事項説明書の作成も行いますので、賃貸オーナーが説明義務について意識することはあまりないかもしれません。しかしながら、賃貸物件に関して入居者から説明義務違反のクレームを受けた場合、貸主である賃貸オーナーも仲介業者とともに責...