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法人税 法人税重要事例検討:令和の判例・裁決例―8
税理士 古川 浩二
( 74頁)
先月 に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。
今月は「重加算税における納税者の範囲」について取り上げます。
Q1 取締役による仮装が納税者である法人の行為に該当するとして重加算税が課された事例
当社(以下「A社」といいます。)は、建築、土木資材販売等を目的とする12月決算法人です。当社の代表取締役は、甲が務めています。
当社の専務取締役乙は、平成14年に採用され、営業課長、営業部長を経て、平成24年9月以降は常務取締役、平成27年4月以降は現在の役職に就いています。
その乙が、下記の方法により当社の取引先に内容虚偽の請求書を発行させ、当社の経理担当者にその...