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Selection Q&A CASE 3 定期借地権の存続期間の延長と相続税評価額
税理士 若山 寿裕
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はじめに
定期借地権は、更新ができない一方で、存続期間内における設定期間の延長は認められていると解されています。本稿では、事業用定期借地権の相続税評価額の計算方法を確認し、設定期間の延長との関係を、私見を交えて整理し、解説します。
Q1 定期借地権の存続期間の延長前に相続があった場合
私は令和6年6月10日に父の財産を相続しましたが、そのうちの一つにA社に貸し付けている宅地(東京都●●区▲▲所在、200㎡)があります。この宅地については、平成18年10月1日に20年の事業用定期借地権を設定しており、相続開始時点では、定期借地契約の残存期間が残り2年となっていましたが、生前、A社から設定期間の延長を打...