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会計不正 絶対まねてはいけない、正しい経理を行うために知っておくべき不正事例 第1回 わが国で世間をにぎわした粉飾決算をおさらいしてみよう!
公認会計士・税理士 久保 直生
公認会計士・税理士 髙木 伸浩
弁護士・公認会計士 牧江 真弥
公認会計士 鈴木伽奈子
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今回から会計不正についての連載を行います。一言に会計不正と言っても、我が国の監査制度に大きな影響を与えた上場企業の大規模な粉飾決算から、中小企業の従業員の横領まで、その規模や手法は多岐に亘っています。本連載は、それらの過去の事例に学び、特に中小企業の経営者による自らの会社が正しい経理を行っているかのチェックや、会計・税務の専門家による顧問先の経理のチェックに際して活かせるよう構成しておりますので、知識の一つとしてお役立ていただければ幸いです。
1 会計不正とは
会計不正は、いろいろな意味で使われる言葉ですが、主に、「粉飾決算」と「資産の流用」(横領着服等)をまとめたものとして使われているようです。...