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Selection Q&A CASE 2 令和7年度税制改正と国会審議(1)
衆議院調査局財務金融調査室 相川 雅樹
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毎年度の税制改正は、前年の12月に与党の税制改正大綱が決定された後、政府の税制改正の大綱が閣議決定されることで翌年度の税制改正で措置される具体的内容が明らかとなり、その大綱をベースに立案された法律案が国会に提出されます。この内閣提出の税制改正の法律案は、これまでの与党過半数という国会の議席獲得数を前提とした場合には、国会において大きな修正が行われることは少なく、原案どおり可決・成立することが通例でした。ともすれば、大綱が決定されて以降はその内容を前提とした実務対応に関心が集中し、国会での議論に関心が向かないこともあったのではないでしょうか。
しかし、令和6年10月の第50回衆議院議員総選挙におい...