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相続等に備える「家族法」の理解 第10回 成年後見に類似した制度

 弁護士 松浦 絢子

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第8回第9回 では、成年後見制度について解説しました。成年後見制度は、民法で定められた制度であり法定後見とも言われます。同様に法定後見に分類される制度としては、成年後見以外に保佐、補助、未成年後見というものがあります。特に保佐は、成年後見制度の対象とはならない程度の認知症など、実務上よく活用されています。

このほか、法定後見と対比される制度として、任意後見という制度もあります。これは、法定後見よりも本人の意思を反映しやすい仕組みとして、近年活用が進んでいるものです。

今回は、成年後見に類似した制度である保佐、補助、未成年後見のほか、任意後見について解説します。

Q1 保佐人・補助人

高齢の母親が多額の...