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絶対まねてはいけない会計不正 正しい経理を行うために知っておくべき不正事例 第12回(最終回) 税務の不正―2 ~会計不正とは真逆、利益を出さない不正(その2)~
公認会計士・税理士 久保 直生
公認会計士・税理士 髙木 伸浩
弁護士・公認会計士 牧江 真弥
公認会計士 鈴木伽奈子
税理士 新倉美千子
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本連載もとうとう最終回となりました。 前回 までは企業が財務状況を実際よりも良く見せるために行う粉飾決算を中心に説明しました。
第8回 では「逆粉飾決算」として売上の過少計上、架空外注費や経費の水増しにより利益を少なくし、法人税を過少申告する「脱税」について取り上げました。
今回は、近年増加している消費税の不正還付について説明いたします。
1 消費税の仕組み
消費税は、商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税で、消費者が負担し事業者が納付します。
消費税は取引の各段階で課税され、課税売上げに係る消費税額から課税仕入れに係る消費税額を控除する「前段階税額控除方式」が採用されており、申告義務...





