国外関連者からの要請に基づき国外関連者の業務支援を行うために出張した場合には、当該出張のために要する旅費交通費、人件費その他の必要経費を、グループ内役務提供に該当するから国外関連者へ請求すべきであるという税務当局の主張は一理あると思います。

　しかし、日本親会社の判断に基づき、各種コンプライアンス活動の一環でグループ全体の方針を周知・教育するために国外関連者に出張する場合の費用は親会社が負担すべきではないかという意見が根強くあります。国外関連者の立場からすれば頼んでもいないのに親会社から色々な人たちが来て言いたい放題言ったあげくにその費用まで請求されたのでは適わないという考えです。グループ内役務提供にはこのような親会社による押し売りも含めなければいけないのでしょうか。

【鈴木】この問いを真に受けると、この会社………