EY税理士法人　　竹内　茂樹

最近，コロナの影響でグループ各企業の損益の振れ幅が大きくなり，価格調整金（Price-Adjustment）システムを利用して，移転価格リスクをコントロールしようとされている企業も多くあるのではないでしょうか。そこで今回は，価格調整金を利用する場合の実務について解説したいと思います。本TP Controversy Reportの 第19回（2019年３月号） では，補償調整や対応的調整と対比させてその特徴について解説していますので，ご関心の向きはご参照ください。

また，昨年末に出た新型コロナ対応のOECD移転価格執行ガイダンスに基づき，価格調整金での対応だけでなく，その前提として特別な分析が求められ...