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各国の税務申告書を読み解く 日本の税務申告での留意点<韓国編>

SCS国際税理士法人 代表社員 内藤 昌史
SCS国際税理士法人 代表社員 坂水 秀行
SCS韓国・上智会計法人 代表公認会計士 金 玟成

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はじめに

本連載では、各国の税務申告書の読み方を解説していきます。アジアや米国など準備ができ次第、順次掲載していければと考えております。

税務においてはガバナンスが声高に叫ばれており、日本親会社が海外子会社の税務申告書を取り寄せて管理する、またCFC申告においても用いる機会が多いと思います。その一方で、言語の問題もあり、申告書の読み方が分からないといった声も多く耳にします。

このような声を受けて、本連載では、各国の税務申告書に日本語訳をつけることで、その読み方について解説していきます。また、設例を用いて記載の流れや手順、日本の税務担当者が見るべきポイントについても詳解していきます。第1回は韓国税務申告書についてです。

税務申告書の記載にあたっての基本情報

1 確定申告書の種類

国税と地方税の2種類の申告書の提出が必要となります。

また税務申告書には決算報告書(貸借対照表、損益計算書、利益剰余金処分計算書(欠損金処理計算書)、キャッシュ・フロー計算書(監査対象の場合)の添付が必要となり、附属明細書として主要勘定科目明細書の提出を行うこともあります。

2 確定申告書の期限及び税金納付期限

国税:決算日の翌日...