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一目でわかる中国☆ 国際税務教室 Vol.204 法人代表の身分証(パスポート)確認問題への現実的対処

上海ユナイテッドアチーブメント コンサルティング 代表 公認会計士・税理士 鈴木 康伸

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最近頭の痛いことがある。当局が法人設立、銀行口座名義変更、法人清算などの局面で法人代表の窓口出頭や身分証原本の確認を求めてくる問題、だ。日本に在住する日本国籍者が法人代表である場合の身分証はパスポートとなるわけであるが、多くの方は原本の国際郵便による郵送を躊躇することだろう 。以下、ここでは日本在住者が中国子会社の法人代表である場合を想定して説明を進める。

問題となる局面

A) 法人設立時 工商局及び口座開設銀行 が法人代表の身分証原本確認を求めてくる

日本法人が中国現法の出資者である場合は、現法設立時に、出資者たる日本法人の登記事項証明書(旧称:登記簿謄本)原本が必要2となるが、当該資料の取得・提出は...