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Topics 為替レートの変動が損益や課税所得に与える影響の把握

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佐和公認会計士事務所
公認会計士・税理士
佐和 周

2022年は、金利差の拡大を背景とする急速な円安の進行があった一方で、年末近くには日銀による長期金利の許容変動幅の見直しを受けた円高への揺り戻しもあり、特に対米ドルでは大きな為替の変動が見られた年となりました。そのため、2023年3月期決算においては、これらの為替変動が、自社の利益や課税所得に与える影響を見極める必要があります。

1.外貨建取引によるトータルの損益影響

前提として、1つの外貨建取引について、経済的な観点からトータルの損益影響を捉えるのは難しくありません。外貨建ての輸出売上を例に取れば、途中経過としての為替レートの変動はどうあれ、「入金時(円転時)の円建金額」が最終的な損益影響になるためです。

一方で、各事業年度の・・・・・・損益に与える影響という限定が付くと、その把握は難しくなります。これは、会計上(または税務上)、外貨建取引に係る損...