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BEPS2.0各国の法制化状況と日本企業における留意点 第4回 英国

EY UK  工藤 保浩
EY UK  小林 仁紀

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1.はじめに

英国は、2023年4月1日より大企業に対する法人税率は25%に上昇したものの、依然として先進主要国であるG7の中では最低税率を維持しており、欧州における日系企業の主要な投資先国であり続けています。

そのような中で英国においても、BEPS2.0と呼ばれる新たな国際課税ルールについては、2023年3月23日に公表された2023年財政(No.2)法案において、第2の柱GloBEルールを英国で施行するための法律を改めて公表しました。この法律は、GloBE計算及び所得合算ルール(IIR)を含む多国籍トップアップ税(MTUT)と、MTUT計算ルールを組み入れ、適格国内ミニマムトップアップ税を意図...