※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです

実務家のための消費税 輸入・輸出・内外判定Q&A 第238回 既存の外国法人が国内で事業を開始する場合の課税事業者の判定

 税理士 上杉 秀文

( 104頁)

令和6年の税制改正により、従来から活動を続ける外国法人が国内において課税資産の譲渡等に係る事業を開始すると新設法人として課税事業者に該当する場合があると聞きましたが、新設法人ではない外国法人がなぜ新設法人として課税事業者の判定を行うことになるのでしょうか。また、既存の外国法人が課税事業者と判定される場合の具体的な適用関係について解説してください。

従来から活動を続ける外国法人には前々事業年度が存在しますから、日本で事業を開始するとその事業年度はおおむね基準期間のある事業年度に該当します。しかし、基準期間のある外国法人がその基準期間の末日の翌日以後に国内で事業を開始するとその事業年度には基準期間がないものとみなされます( 消法12の2 ③)から、結果として、日本で事業を開始する場合の開業事業年度及び翌事業年度などは基準期間のない事業年度、すなわち新設法人と同じ適用を受け、資本金等の額が1,000万円以上であると課税事業者と判定されることになります。

具体的な適用関係については、解説を参照してください。

解説

(1)基準期間のない課税期間

資本金等が1,000万円以上の新設法人及び特定新規設立法人に...