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グローバル・ミニマム課税に係る今後の適切な実務対応

PwC税理士法人 デジタル経済課税対応チーム リードパートナー 白土 晴久 監修
 シニアマネージャー 白井 浩

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1.はじめに

本稿では、グローバル・ミニマム課税に係る実務対応の第5回として、「初年度適用に当たっての注意点」を解説します。これまでの4回の連載事項のうち、初年度対応として特別に検討すべきと想定される事項にフォーカスしています。

本稿で示す「初年度適用」というのは、 第3回 で解説した移行期CbCRセーフハーバーの適用を受けられず、初めてIIRに基づく国際最低課税額の計算を行うこととなる対象会計年度、または、各国QDMTTに基づく国内最低課税額の計算を行うこととなる対象会計年度を意味します。

【グローバル・ミニマム課税の初年度適用における確認・検討事項】

グローバル・ミニマム課税の初年度適用は、主に以下の...