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東南アジア・オセアニア地域 定点観測 主要7ヶ国における最近の税制改正と執行状況〈下〉【インドネシア・ベトナム・フィリピン編】
PwC税理士法人 パートナー 神保 真人
PwCインドネシア パートナー 菅原 竜二
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Ⅴ インドネシア
PwCインドネシア ディレクター 深澤 直人
マネージャー 余村 裕樹
1.はじめに - インドネシアの経済環境と財政・税制の状況
インドネシアは世界で第4位、かつ東南アジアで最大の人口を抱えており、今後も人口が増加していくことが見込まれている。こうした人口増加や賃金の上昇を背景にした国内消費の拡大のもと、COVID-19の影響を受けた2020年と2021年を除き、2016年以降は概ね5%台のGDP成長率を記録した。近年では、2022年のGDP成長率5.31%、2023年のGDP成長率5.05%に対し、2024年のGDP成長率は5.03%となり、成長率は3年連続で5%を上回ったものの...