TP Controversy Report〈100〉 連載100回記念 移転価格問題の“これまで”と“これから”
EY税理士法人 竹内 茂樹
(監修 EY-TP Controversy Team)
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移転価格税制を巡る国際的な環境は、ここ十数年で劇的に変化してきました。OECDのBEPSプロジェクト(税源浸食利益移転)開始以降、各国税務当局は多国籍企業による所得移転への監視を強化し、日本でも文書化制度の導入など法制度が整備されました。こうした流れの中で、本連載”TP Controversy Report”では、移転価格に関する多岐にわたる論点を毎月解説し、実務上の課題や当局の動向を紹介してきました。連載はこれまでで99回に及び、ポストBEPS時代の移転価格実務の変遷をほぼ網羅してきています。 今回は第100回を記念して、移転価格のほぼ100年にわたる歴史を紐解いた上で、本連載の過去の記事群を振り返りながら、移転価格を取り巻く近年の主なトピックと今後の課題について総括します。実務家及び企業の国際税務担当者の皆様にとって、過去の議論から得られる示唆を確認し、近未来の展望を考える一助となれば幸いです。 |
プロローグ
<独立企業原則の誕生 ~移転価格前史~>
まず、本連載開始前の時代を簡単に“おさらい”しておきたいと思います。まず、時代はかなり飛びます。1928年に国際連盟モデル条約が作成された後、...





