※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです

TP Controversy Report〈104〉 ベストメソッド

EY税理士法人  竹内 茂樹
  (監修 EY-TP Controversy Team)

( 100頁)

本TP Controversy Reportの No.103 では、調査上の様々な論点について触れましたが、その中でも、「ベストメソッド(最適方法)」については、何が選ばれるのかによって調査の帰趨が決まります。したがって、調査上の各論点の議論と並行しつつ、何が移転価格算定を行う上での最適な方法なのかについては、調査の初期段階から調査終了直前まで、納税者と課税当局との間で熱い議論が続くことが往々にしてあります。

今回は、ベストメソッドについて、移転価格調査における位置づけと他の重要論点との関連を筆者の調査対応経験に基づき述べてみたいと思います。

1 調査における議論(ベストメソッドと他の個別論点)

調査においては、初期段階から終了段階までずっと、ベストメソッド、取引単位、及び比較可能性に関する議論が各論点と並行して続いていくことが多くあります。これらの議論は移転価格調査の趨勢を決定づけるもので、これら議論の方向性が他の各個別論点の議論に大きな影響を与えたり、ひいては、各個別論点の議論を意味のないものにしてしまったりすることもあります。また、他の個別論点を議論するに際しても、絶えず、ベストメソッド・...