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法人税 法人税重要事例検討:令和の判例・裁決例―36

 税理士 古川 浩二

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先月 に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月は「寄附金」について取り上げます。

Q1 固定資産の取得価額が寄附金に該当するか否か

当法人(以下「A法人」といいます。)は、7月を決算期とする農業生産法人です。当法人では、平成26年8月1日から平成27年7月31日までの事業年度(以下「平成27年7月期」といい、他の事業年度も同様に表記します。)及び平成28年7月期において、Jが代表取締役、Kらが取締役を務めていました。

当法人の関係法人のN社では、上記事業年度に相当する期間において、Jが代表取締役、Kらが取締役を務めていました。

また、P社は、上記事業年...