APMの事例 3年で倍増

IFRS任意適用企業 P/Lから取り下げる事例も
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日本のIFRS任意適用企業の中には代替的業績指標(APM)を表示する事例がある。本誌調査では,APMを連結財務諸表等で表示した企業はこの3年で倍増した。ただ,英国財務報告評議会(FRC)がGAAP指標より目立つことのないよう留意を促すなど,引き続きIFRSにおける論点になっている。日本でAPMの示し方に変化が生じているか確認した。

FRCは「GAAP指標より目立たないように」

FRCは10月7日にAPMに関するレビュー結果を公表し,APMがGAAP指標より目立つことのないように,また記述情報でGAAP指標以上にフォーカスを当てることのないように留意を促した( No.3527・5頁 )。レビューを行った企業の約半数でGAAP指標より目立つ形でAPMを表示している箇所が見られたためだ。

国際会計基準審議会(IASB)は,基本財務諸表プロジェクトの一環として,2019年12月に公開草案「全般的な表示および開示」を公表。新たな小計・区分の導入や,"概念的にAPMと類似している"(上述のFRCレビュー)経営者業績指標(MPM)に関連した提案をしている。

より詳細な表示・注記を行う事例も

本誌調査では,2017...