ミニファイル 財務諸表監査での気候変動リスクの検討

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サステナビリティ情報の開示基準について議論が進んでいる。監査の面でも、国際監査・保証基準審議会(IAASB)が、サステナビリティ報告基準等に対して適用可能な保証基準の開発を進めている。すでに財務諸表監査では、大手監査法人を中心として、気候変動リスクについて検討が行われつつある。

ある大手監査法人は、2021年よりすべての監査業務において、監査の計画段階から気候変動リスクについての検討を実施。気候変動の影響や評価プロセスについて監査役等と議論した。また、社会的影響が大きい企業の監査において、気候変動リスクの財務諸表への影響も検討している。例えば、「気候変動に関する規制等による固定資産の減損のリスク...