四半期開示見直し後の四半期決算短信の開示動向
株式会社東京証券取引所 上場部開示業務室ディスクロージャー企画グループ 調査役 飯島 寛太
1.はじめに
2024年4月1日に四半期開示の見直しに係る金融商品取引法及び有価証券上場規程等の改正 ① が施行し、2024年4月1日以降に開始する四半期会計期間を含む四半期累計期間(第2四半期累計期間を除く。)に係る決算について、四半期報告書が廃止され、四半期決算短信に「一本化」されることとなった。そして、新制度に基づく四半期開示の第一陣として、2024年7月から同年8月にかけて、2025年3月期の第1四半期及び2024年9月期の第3四半期に係る決算発表が行われた。
本稿では、四半期開示の見直し後の四半期決算短信の開示動向について、作成に係る留意事項にも触れながら解説する。
2.四半期開示の見直しの概要
はじめに、四半期開示の見直しの概要について、見直し前の制度から変更を行っている主な事項について、概要を説明することとする。
第2四半期を除く四半期累計期間に係る四半期決算短信(以下「第1・第3四半期決算短信」という。)については、有価証券上場規程施行規則の別添として定める「四半期財務諸表等の作成基準」に準拠して作成した四半期財務諸表又は四半期連結財務諸表(以下「四半期財務諸表等」とい...
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