【座談会】制度見直し後の四半期開示を終えて

旭化成 経理・財務部 経理室 室長 真部 良平
有限責任監査法人トーマツ パートナー 公認会計士 長沼 洋佑
みずほ証券 執行役員エクイティ調査部長 渡辺 英克
[司会]EY新日本有限責任監査法人 品質管理本部会計監理部 パートナー 公認会計士 吉田 剛

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2024年4月1日以降に開始する第1・第3四半期会計期間の開示について、金融商品取引法上の四半期報告書が廃止され、東京証券取引所等の取引所規則における四半期決算短信に一本化された。四半期報告書では監査人によるレビューが義務付けられていたが、制度見直し後の第1・第3四半期決算短信について、監査人によるレビューは原則任意とされている。制度見直し後の四半期開示を終えた今、本誌では、四半期決算短信を作成する上場会社経理担当者、四半期決算短信を分析して利用するアナリスト、それから監査人(公認会計士)の方々にお集まりいただき、座談会を開催(10月21日収録)。「四半期決算短信の開示内容」や「期中レビュー」、「制度見直しによる監査報酬やスケジュール・作業負担等への影響」のほか、四半期開示の悩みや今後の改善点」、「今後の展望、制度への提言」等について語っていただいた。

1.参加者紹介

吉田 本日のテーマは「制度見直し後の四半期開示を終えて」です。財務諸表を作成されている方、財務諸表を利用されている方、それから監査人という立場の、お三方にお集まりいただきましたので、それぞれの立場から色々なお話を伺いたいと思...