経理部 進化論 第4回 【ケーススタディ】マイクロソフトの変革に欠かせなかったファイナンス部門のリーダーシップ

~FP&Aという選択肢

グロービス経営大学院  鷲巣 大輔

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近年、ファイナンス人材のキャリア候補としてFP&A(Financial Planning & Analysis)に注目が集まっています。従来の経理や財務の役割を大きく超え、より経営の意思決定を支える上で重要な役割を果たすFP&Aというポジションについて、様々な企業でCFO/FP&A責任者を歴任してきたグロービス経営大学院の鷲巣大輔が詳しく語ります。

第4回目は、実際の企業変革のシーンにおいて、FP&Aがどのようにリーダーシップを取るべきかについてお話します。

【前回までの振返り】

これまで3回( No.358335853589 )にわたって、FP&Aは意思決定権者である経営者にとってのビジネスパートナーであり、洞察力に満ちた分析や見解を提供することで、ビジネスの創造に影響力を与える存在であるべきだというお話をしてきました。

経理部門や財務部門は、会計の専門性をレポーティングや資金調達に活かしますが、FP&Aは「攻め」のファイナンスに活かし、ビジネスの創造に貢献します。

その具体的な役割というのは、どのようなものなのでしょうか。今回はその一つのヒントとして、ある企業の変革プロセスにおけるファイナン...