ハーフタイム 資産の証券化とオフバランス化の善悪
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今世紀に入って起こった3回の金融危機は、資産の証券化やオフバランス化処理と無関係ではない。しかし、証券化はオフバランス化の準備として活用されたために、何となく疑わしいというイメージがつきまとうが、それ自体は善でも悪でもない。
信用力あるIFRS適用企業が、保有する優良不動産を、特定目的事業体(SPE)ではなく、歴とした連結子会社に譲渡して、その所有権を不動産鑑定価格に基づいて証券化・小口化して投資家に販売すれば、安定した投資対象を提供する健全なビジネスとなる。
逆に、瑕疵や信用リスクのある資産を、オフバランス化できるSPEやSIVなどに譲渡し、それを担保とする債務証書(CDO)を広く販売すれば金融...
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