継続雇用者給与等支給額と雇用調整助成金

※ 事例の内容は発行日時点の情報に基づくものです

[質問]
1. 質問事項
 賃上げ税制の計算の際に雇用者給与等支給額から控除する雇用調整助成金について下記の事実関係の場合、各事業年度でいくらずつ控除すればよいでしょうか。
考えられるパターンとしては、
①前期の給与から控除する金額500万円、当期の給与から控除する金額100万円
※ 益金に算入した事業年度で控除
②前期の給与から控除する金額600万円、当期の給与から控除する金額0円
※ 助成金の対象期間で控除
のいずれかと考えています。
★ 令和3年度の税制改正前の賃上げ税制を前提にご回答頂ければ幸いです。
2. 事実関係
①株式会社 A社(資本金 3,000万円)中小法人に該当
②決算月 8月
③令和2年8月期(前期)
 コロナウイルス感染症の影響により売上が激減し、雇用調整助成金の申請を行いました。
 ただ、税務申告期限内の申請が困難であったことから、税務申告にあたっては概算額で雇用調整助成金を計上し、未収計上(雑収入)し税務申告を行いました。(雇用調整助成金概算計上額 500万円)
 概算計上した雇用調整助成金の対象期間:令和2年5月及び令和2年6月休業分
④令和3年8月期(当期)
 当期において上記③の雇用調整助成金が600万円(確定額)振り込まれました。
 前期未収計上した500万円との差額100万円については当期に雑収入に計上しました。
3. 問題点
 給与から控除する助成金について、各事業年度で益金算入した金額を各事業年度の給与から控除すればよいのか、それとも、益金算入時期は無視してあくまで対象期間の対応する事業年度(今回の場合には前期)に確定額(600万円)を控除すればよいのかわかりません。

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1 助成金等の収益計………
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