定期同額給与の臨時改定事由~医療法人の休業

※ 事例の内容は回答年月日時点の情報に基づくものです

[質問]

 医療法人の理事長に5月後半に癌が見つかったため、翌日に即、従業員を全員合意解雇し、同日から診療もストップさせました。

 快方に向かえば診療を再開する予定ですので、回復まではとりあえず医療法人としての箱だけ残しておき、しばらくは治療に専念する予定です。

 そこで質問ですが、当法人は7月決算のため、役員報酬の定時改定は8月~10月末の間となりますが、理事長から定時改定の時期を待たずして6月から役員全員の役員報酬を0円に臨時減額改定をしたいと依頼されました。妥当性や否認リスクはいかがでしょうか。

 理事長は臨時改定事由の「役員が病気やケガなどで入院した」という例に当てはめて多少の減額はできるのではと考えますが0円への変更の妥当性はどうか、他の理事は、経営悪化事由、具体的には「会社の財務諸表の数値が相当に悪化した」、「倒産の危機に瀕した」を理由に0円に減額することにリスクはありますか。

 法人には以下の資産があります。

【4月末時点】

・現預金 7000万円

・医業未収金(6.7月に入金される診療報酬) 2800万円

・有形固定資産(医療機器、車両) 1500万円

・保険積立金 7600万円(50%損金の保険商品)

 

現在の役員報酬

・理事長 月額760万円

・その他理事の総額 月額530万円 計1290万円

その他情報

・職員への解雇手当総額▲1500万円

・毎月の販管費▲600万円程度

 

 上記の通り、あと2ヶ月役員報酬を出して、通常の固定費や職員の解雇費を払ってもキャッシュ的にはすぐには問題無い状況です。

 

[専門家からの回答]  ※税理士懇話会が顧問契約している専門家の一覧はこちら

 ご承知のように、役………
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