低額譲受の価額について

※ 事例の内容は発行日時点の情報に基づくものです

[質問]
 親族間における土地の譲渡・贈与の取引価格についてご教示ください。
 地主の先々代が所有する土地を将来勝手に売らないように、子供2名の共有で相続させました。すべての土地を長男Aが2/3、二男Bが1/3相続しました。
 Aは平成21年に死亡し、Aの財産を妻、長男a、二男、長女で相続しました。Aも所有する会社の株を長男a、二男、長女を株主とさせました。
 Aの妻は遺言書で土地・会社の株はすべて家を継ぐaが相続し、遺留分相当額を現金でaが弟と妹に支給するよう遺言しました。
 Aの妻の死後、aは弟と妹に現金を支給するため借入をし、株の売買も行いました。
 極めて苦しい経済状態になる中、伯父のB(先々代の二男)が平成30年末に死亡し、土地の1/3の相続をBの長男が行うことになりました。aはこれ以上土地の権利関係が複雑になることを避け、またBの長男が納税資金がないため、一部の土地(1/3)をaが買取り、残りの土地はaが贈与を受けることになりました。固定資産税はこれまでA及びaが負担してきました。
① 土地の譲渡価格、贈与の価格は、平成30年度相続税評価額で決定したいと考えていますが問題ないでしょうか。
 裁判例、裁決事例等参考になるものがあればご教示ください。
 公示価格での売買・贈与は、持分1/3の土地であるという特殊性、固定資産税も1/3の持分所有のBが負担してきませんでした。すなわち名義だけの土地であったことを考えると、公示価格で取引を行わなくてはならないのは不合理と考えます。
 両者が、相続税評価額での売買・贈与で合意している取引を税務当局は否認できるのでしょうか。
② 譲渡・贈与をする土地の登記地目はほとんど畑です。現況は雑種地や宅地です。
 地目変更してから、譲渡・贈与の手続に入る手順でよいでしょうか。

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 譲渡価額については………
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