相次相続における一次相続未分割財産(可分債権とされていた預金)の取扱い

※ 事例の内容は回答年月日時点の情報に基づくものです

[質問]

【概要】

・一次相続開始日 H26.12 父 (建物所有者) 相続人 母・長男・二男

・二次相続開始日 R3.9 母 (土地所有者) 相続人 長男・二男

 父の相続は未分割であった。

 

【照会内容】

 父の相続については未分割の状態であったにもかかわらず、H27~H28の間に母が父の口座より、総額400万円の預金を引き出していた。

 父預金残高合計は数千万円あるため、母の法定相続分には満たない金額である。

 相続開始のH26は、預金は可分債権とされていた為、法律上当然に分割され、相続人に帰属するとされていた。

 その後H28最高裁決定により、預金債権は遺産分割の対象であると判示された。

 本件においては、相続開始時点での可分債権の考えに基づき、母の口座引き出しは母が当然取得できるものとされるのでしょうか。

 遺産分割されないまま母の相続が開始したため、遺産分割時の考え方に基づき子が父の預金を相続した場合には、母に対する不当利得返還請求があり母の相続において債務となるものでしょうか。

 

[専門家からの回答]  ※税理士懇話会が顧問契約している専門家の一覧はこちら

1 預貯金債権の遺産………
(回答全文の文字数:1746文字)