譲渡費用に関する個別の検討

※ 事例の内容は発行日時点の情報に基づくものです

[質問]
土地・建物の譲渡費用について伺います(居住用の土地・建物ではありません)。


1. 弁護士報酬
 底地権者へ借地権を譲渡するにあたり、弁護士に交渉を依頼しました。その弁護士報酬は、所得税基本通達33-7「資産の譲渡に際して支出した仲介手数料」と解釈してよいですか。
2. 残置物搬出作業代金
 売買契約書に「建物内に存する動産を(買主が売主への)代金支払いの時までに全て撤去し、代金支払いの時に建物内に存する動産の所有権は放棄する」と定められているため、業者に依頼し、動産を撤去しました。
 自宅は別にあり、その建物に居住していません。
 所基通33-7の「その他当該譲渡のために直接要した費用」と解釈してよいですか。
3. 旅費交通費
 2.の続きですが、業者だけでなく、所有者(売主)みずからも旅費交通費を支払って、建物内の動産を撤去しました。その際の旅費交通費(電車代、ガソリン代)も、所基通33-7の「その他当該譲渡のために直接要した費用」と解釈してよいですか。
4. 土地家屋調査士への支払い
 本件譲渡をするに際し、調査及び面積測量を土地家屋調査士に依頼しました。こちらも、所基通33-7の「その他当該譲渡のために直接要した費用」と解釈してよいですか。
5. お稲荷さんの撤去にあたり支払った祈祷料
 譲渡する土地に昔からあるお稲荷さんを撤去するにあたり、祈祷をお願いしました。譲渡費用としてはいかがなものでしょうか。

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