遺産分割についての係争中に行う譲渡所得の申告における相続税の取得費加算の適用について

※ 事例の内容は発行日時点の情報に基づくものです

[質問]
 遺産分割について争いがあり、相続税の申告については未分割として、2019年3月に法定相続分によって期限内に相続税を申告納付しました。
 遺産分割にむけて不動産について換価することが共同相続人の間で決まったため、法定相続分により所有権移転の登記をし、その後、不動産を売却しました。
 現在も審判中です。
 売却した不動産は2件です。
1. リゾートマンション
   2019年10月31日 売却  長期譲渡所得 損失
2. 被相続人の自宅(土地及び家屋)
   2019年12月13日 売買契約(手付金受領済)
   2020年3月13日  残代金受領及び引渡予定
      取得費が不明のため5%基準を適用
      長期譲渡所得が発生


 損益通算をするために、自宅の売却については、契約日基準を適用して2019年分の譲渡所得にしたいと考えています。
 この場合に遺産分割が所得税の確定申告期限後となるため、各共同相続人が法定相続分で2019年分の譲渡所得の申告することになると思いますが、譲渡所得が発生する自宅の売却については相続税の取得費加算の適用があるのでしょうか。

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1 相続財産を譲渡し………
(回答全文の文字数:753文字)