海外子会社に常時勤務する使用人兼務役員に対する給与の国内源泉所得該当性
所得税 源泉徴収 非居住者[質問]
日本法人S社の使用人兼務役員であるAが、ベトナムに設立したこの日本法人S社の100%子会社の現地法人の代表として現地で勤務しているのですが、このAに日本法人S社から支払われている給与について国内源泉所得なのか国外源泉所得なのかの判断についてご教授ください。
Aは、2024年からベトナムに居住しており、2025年は通年、日本の非居住者となっています。なおAは日本で配偶者を納税管理人として定めています。
Aは、日本法人S社の取締役として登記されており、法人税法上の使用人兼務役員に該当します。
給与については、日本法人S社から通常の使用人としての給与(基本給+諸手当+海外赴任手当)の支給と、役員報酬部分が役員手当として支給されています。
ベトナムの現地法人での肩書は代表で、ベトナムの現地法人からの給与の支給もあります。
国税庁のタックスアンサー
No.1929「海外で勤務する法人の役員などに対する給与の支払と税務」を見ると、内国法人(本店または主な事務所が日本国内にある法人をいいます。)の役員として国外で勤務した場合には、その給与は、日本国内で生じたものとして、支払を受ける際に20.42パーセント(所得税20パーセント、復興特別所得税0.42パーセント)の税率で源泉徴収されます。
ただし、役員であっても、その内国法人の使用人として常時海外において勤務を行う場合には、その勤務に対する給与について源泉徴収の必要はありません。
例えば、『内国法人の取締役が海外支店の支店長など使用人として常時勤務している場合がこれに当たります。』と記載があります。
これによりAが日本法人S社から支給されている給与のうち、使用人としての部分の給与(基本給+諸手当+海外赴任手当)は国内源泉所得には該当せず、国外源泉所得になるという認識です。
また、役員報酬として支給されている役員手当の部分については国内源泉所得に該当するという認識です。
しかし、いろいろ調べていく中で以下の規定にあたりました
○所得税法施行令
第285条 国内に源泉がある給与、報酬又は年金の範囲
この中の法第161条第1項第12号イ(国内源泉所得)に規定する政令で定める人的役務の提供は、次に掲げる勤務その他の人的役務の提供とする。
一 内国法人の役員としての勤務で国外において行うもの(当該役員としての勤務を行う者が同時にその内国法人の使用人として常時勤務を行う場合の当該役員としての勤務を除く。)
この規定の括弧書きの部分で使用人兼務役員の場合は当該取扱いの対象外であると読むことができます
もしそうなると、先のようにAが日本法人S社から支給される給与のうち使用人部分と役員報酬部分で国内源泉所得、国外源泉所得とわかれるのではなく、全額が国内源泉所得には該当せず国外源泉所得になり、日本国内での源泉徴収の必要がないということになるでしょうか。
また、「役員として」というところの認識によって判断が変わってくると思うのですが、Aが日本法人S社の取締役として日本法人S社の経営に関与している場合(オンラインで役員会議などにも参加)、関与していない場合(役員会議などには参加しない)で判断が変わりますか。
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