被相続人名義の預金が相続開始直前に引き出されていた場合の相続財産

※ 事例の内容は発行日時点の情報に基づくものです

[質問]
【前提】
 被相続人Aは、相続発生日の約3年前より病気のため入退院を繰り返しており、退院時には自宅に1人で暮らし、子Bが定期的にAを訪問し介護をしていました。
 また、Aは高齢のため、徐々に意思能力が低下していました。


【質問】
 Aの相続が発生し、相続税申告の準備のためにA名義の預金通帳を確認したところ、相続発生以前の3年間に亘り毎月1,000千円~1,500千円の現金が引き出されていました。
 Aの生活状況から判断すると引き出された現金が多額であるため、Aの預金を管理していたBに現金の使途を確認しましたが、明確な回答が得られず、相続発生時の現金残高は約500千円とのことです。
 過去に引き出された現金の使途については疑問が残りますが、Bの回答に従って相続税申告をする予定にしています。
 このような状況で相続税申告を行う場合にどのような点について注意すべきでしょうか。
 また、税務調査時に現金の使途が争点になると考えられますが、引き出された現金の使途についてどのような調査が実施されるかも併せてご教示願います。

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 相続税の課税要件で………
(回答全文の文字数:2123文字)