未分割財産の分割による更正の請求

※ 事例の内容は発行日時点の情報に基づくものです

[質問]
 相続税の更正の請求は下記の4つがあるかと存じます。
①通則法 23①(一般の更正の請求)
②通則法 23②(後発的事由)
③相続税法 32①(相続税の特則)
 相続税法55条による未分割申告後、5年を超えて協議により遺産分割が確定した場合において、土地を分筆相続により取得することとなったときは、評価単位が異なるため、土地評価額が未分割申告時の評価額とは異なってきます。
 上記③の相続税の特則による更正の請求は、遺産の取得割合が変わったことによる減額のみが更正の対象になるかと存じます。
 となると①の更正の請求により、土地評価の修正ができればと存じますが、5年を超過しているためこちらを根拠に修正はできない。また、判決ではなく分割協議により分筆相続が決まったため②の更正の請求の事由にも該当しない。 結論として、未分割申告から5年を超過してしまうと分筆相続等により土地評価額が変わったとしてもその部分の是正はできないという理解でよいでしょうか。
 最判令和3年6月24日の判決の解釈によるとこのような結論になるかと存じますが、ご確認のほど宜しくお願い申し上げます。

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〔回答〕 相続税法3………
(回答全文の文字数:1769文字)